サンチャゴ・ベルナベウは,マドリーの市内,中心部にある。東京でいえば,国立競技場か赤坂離宮に相当する場所だろうか。
ホテルの近くのソル駅からは,地下鉄で6駅分のところだ。
ホテルを出て,ソル駅で地下鉄に乗る。 混雑で,ホームまでたどり着くには1時間くらいかかるんじゃないかと思えた。 |
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しかし力強く進むと,案外早く15分くらいでホームへ。18時20分ころ。 人がホームから溢れそうで怖い。
ホームでも電車の中でも,サポーターは気勢を上げ,合唱する。 |
せっかく必死の思いで乗った地下鉄だが,サンチャゴ・ベルナベウ駅までは行かないで途中で下車した。
エスペリア・マドリッド(Hesperia Madrid)ホテルで開かれている,Main Event社が開催する立食パーティーに立ち寄るためだ。
正式のお客ではないが,来てもいいよ,と言われたので,ほぼお開きになった頃を見計らって入っていった。
ビールやワインを飲み,残っていたおつまみを片づけ,N氏の友人たちと歓談する。
チケットが確保できていなければ,こんなことしていられないところだった。もっと何時間も前からスタジアムの周りをうろついてダフ屋と交渉していなければならない。
チケット買えて,よかったなあ。
小一時間ほどいてから,スタジアムに向かう。
このホテルの最寄りのグレゴリオ・マラニョン駅からサンチャゴ・ベルナベウ駅まではたった2駅なので,徒歩だ。
スタジアムには19時30分ちょっと前に着いた。
ついにサンチャゴ・ベルナベウと対面。
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キックオフは20時45分の予定だ。
ふだんのサッカー観戦に比べるとずいぶん早めの到着だが,記念グッズを買う時間を考慮するとあまり余裕はない。すぐに入ろう。
敷地内への入場口が少なく,しかも整列していないので,観客はおしくらまんじゅう状態で先を争っていた。
斜め前のそのまた斜め前くらいにいた男が,奇声を発して誰かに何かを訴えているようだったので,いったい何がどうした,と気をとられていたとき,腰のあたりにモゾモゾする感じがあった。
からだは隣の人と密着しているのでわかりにくかったが,なんとか離して見てみると,前ポケットに入れていたパスポートが半分くらい顔を出していた。
あぶない,あぶない。 前ポケットは後ろと違ってだいたい安全だと私は考えているが,考え直した方がいいのだろうか。